世の中のいろいろなことに対して、少しばかり主張してみます。


by Hi-Zettaisha
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

中教審の部会が小学校での英語必修化を提言(報道資料)

文部科学省の諮問機関、中央教育審議会(中教審)の外国語専門部会が「義務教育の一環として、小学校から英語を教えましょう」と提言したようです。
中教審の提言というものは、そのまま文科省の政策になりがちです。
これから小学校に上がる子の親として、とても無関心ではいられません。
まずは正確な情報を知らなければ。




まずはエキサイトのニュースから。
◆毎日新聞 3月27日20時35分
<中教審>小学校高学年で平均週1回の英語教育を提言
 中央教育審議会の外国語専門部会は27日、小学校で英語の必修化を求めた報告をまとめた。アジア各国で小学校段階の必修化が相次ぐ中、英語コミュニケーション能力の育成が不可欠として高学年(5~6年)で平均週1回(年間35単位時間)の英語教育を行うよう提言した。実施時期や授業時間数などは今後、中教審教育課程部会が検討し、早ければ06年度にも行われる学習指導要領改訂で盛り込まれ、08年度にも実施の見通し
 報告によると、英語活動は全国の公立小の9割以上で取り組んでいるが、活動内容や時間数は統一されていない。グローバル化が進む中、中学・高校での英語学習の素地をつくる必要があるほか、構造改革特区などで教科として英語を学ぶ動きも広がっている。このため、機会均等の観点から必修化の検討が必要だとした。
 高学年は道徳などと同じ学習項目の「領域」か、総合的な学習で行い、教科としても今後検討するよう提言。低中学年は従来通り、特別活動や総合的学習などで行うよう求めた。
 現在、主に学級担任が英語活動を担当していることから、英語指導能力を高めるための研修や教員養成課程の見直し、外国語指導助手や英語に堪能な人材の確保なども課題に上がっている。アジアではタイが96年に小学1年生から英語を必修化し、韓国が97年、中国が01年に段階的に必修化を開始した。【長尾真輔】
アジア、と言ってもインドより東の国々の例を挙げていますが、ただでさえ学力の落ちている日本が、これ以上他の国に後れをとりたくない、ということでしょうか?

◆共同通信 3月27日17時13分
小学校英語、必修化を提言=中教審、高学年で週1時間
 小学校段階の英語教育について検討してきた中教審外国語専門部会は27日、全国一律に小学校で英語を実施する「必修化」を提言する審議経過をまとめた。今後、親部会の教育課程部会で授業時間数などを審議するが、導入への異論はほとんどなく、正式に必修化が認められる見通し
 成績をつける教科とはせず、5、6年生は週1時間程度、共通の教育内容を設定することを提言。コミュニケーション能力の育成を重視するとした。
◆時事通信 3月27日20時0分
小学校英語「必修化」へ=高学年で週1時間想定-中教審専門部会が提言
 小学校段階の英語教育の是非を検討している中教審外国語専門部会は27日、事実上、小学校での英語必修化を求める内容の提言をまとめた。親部会の教育課程部会に報告され、審議が続くが、必修化実現の可能性が強いとみられる。
 高学年では週1時間程度、共通した教育内容の設定を検討するよう提言。教科書が必要な正式の「教科化」は当面しない。低学年では道徳などと同じ「特別活動」、中学年では「総合的な学習の時間」での教育で充実させる方針。
 文部科学省は2006年度にも改訂を予定する小学校用学習指導要領に方針を盛り込む見通しだ。 
小学校高学年だけが英語教育強化の対象となる、訳ではなさそうです。

◆中日新聞 3月28日
英語、小5から必修化を 中教審部会が提言
 小学校段階の英語教育について検討してきた中教審外国語専門部会は二十七日、全国一律に小学校で英語を実施する「必修化」を提言する審議経過をまとめた。今後、親部会の教育課程部会で授業時間数などを審議するが、異論はほとんどなく正式に必修化が認められる見通し。
 成績をつける教科とはせず、五、六年生は週一時間程度、共通の教育内容を設定することを提言。コミュニケーション能力の育成を重視するとした。中教審の最終決定を受け、文科省は二〇〇六年度にも改定する小学校の学習指導要領に必修化を盛り込む。
 専門部会は〇四年四月から十四回にわたって審議した。必修化を求める委員は、韓国や中国などアジア諸国が小学校英語を必修化しており、日本も国家戦略として検討する必要があると指摘。
 一方、導入に慎重な委員は、指導教員の育成など条件整備が不十分で、英語よりも国語など他教科をきちんと学ばせるべきだと主張してきた。
 審議報告は「次世代を担う子どもたちに国際的な視野を持ったコミュニケーション能力を育成する必要がある」と強調。
 現在の小学校の取り組みは、活動や時間数にばらつきがあるとして「中学入学時に共通の基盤が持てるよう、必要な教育内容を提供することが求められる」と機会均等の重要性を指摘した。
◆朝日新聞 3月27日18時47分
小5から英語を必修化 中教審部会が提言
 小学生に英語を学ばせるかどうかについて検討してきた中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の外国語専門部会は27日、5年生から週1時間程度を必修化する必要がある、との提言をまとめた。社会のグローバル化の進展に加え、すでに小学校でゲームや歌などを通じて英語に触れる「英語活動」が9割以上の公立小学校で実施されている実情を踏まえた。
 同部会は31日に、この提言を上部機関である教育課程部会に報告する。ただ、中教審全体では、小学校から英語を教えることについて、「他の教科をしっかりやった方がいい」「国語の習得が先ではないか」などの異論を唱える委員もいる。文科省は、中教審での今後の議論や世論の動向を踏まえ、実際に導入するかについて検討する方針だ。導入する場合には、現在改訂作業を続けている学習指導要領の実施時期に合わせる案が有力で、移行期間を含めて4~5年先になる見通しだ。
 文科省の調査では、公立小の6年生は現在、平均して年間13.7単位時間(月に1~2回)の「英語活動」を実施。主に「総合的な学習の時間」を利用している
 こうした実態を踏まえ、専門部会は「高学年は、中学校との円滑な接続を図る観点から、年間35時間(週1回)程度で共通の教育内容を設定することを検討する必要がある」と提言した。
 この際、「教科」にすると、通知表で3段階の数値評定を行う必要があるなど、学校現場に混乱を招くおそれがある。そこで、道徳などと同じ「領域」か、「総合的な学習の時間」の中に位置づけるべきだとした。
 また、指導者については、当面は学級担任と原則ネイティブスピーカーの外国語指導助手(ALT)とを組み合わせることが適当だとした。このため、4年生以下まで実施対象を広げると、ALTの確保など、教育条件の整備の課題などもあるため、「引き続き検討」という表現にとどめた。
「外国語指導助手」の話は他では出ていませんね。
しかし人材が手当てできれば、中学年・低学年でもやりたいという意識が窺えます。

◆読売新聞 3月27日22時43分(Yahoo! News)
小5から英語必修…週1回程度、10年度にも導入
 小学校への英語教育導入を検討していた中央教育審議会の外国語専門部会は27日、小学5年生から英語を必修化すべきだとする報告書をまとめた。
 文法などに習熟するより、コミュニケーション能力を重視すべきだとした上で、成績を数値化して評価する「教科」ではなく、「総合的な学習の時間」の中などで週1回程度行うのが適当とした。
 小学校英語の必修化が正式決定すれば、文部科学省は2006年度中にも学習指導要領の改訂に盛り込み、2010年度にも導入される可能性がある。
 報告書は「小学校英語」の目的について、「外国人と積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成や国際理解を深めることを重視すべきだ」と指摘。文法や会話技術などは、中学入学後からでも一定水準に到達できるとし、小学校では簡単な単語や表現を聞いたり、話したりしながら、「英語に慣れる」ことが重要だとした。
 小学校英語は今年度、すでに約9割の公立小が「総合的な学習の時間」などを活用して実施している。小1~小4については現時点で、こうした従来の活動を充実させることで対応すべきだとしたが、5、6年生は、「中学校の英語教育との円滑な接続」を図るため、共通の教育内容を設定する必要があると、「必修化」を求めた。
 しかし、成績評価になじまないため、「教科」ではなく、道徳や特別活動のような形か、「総合的な学習の時間」で行うよう提言。授業時間数は年間35時間(平均週1時間)程度とすることで検討すべきだとした。
◆産経新聞 3月28日2時41分(Yahoo! News)
小学校も英語必修 5、6年生 教員養成に課題 中教審部会
 小学校英語の充実を検討してきた中央教育審議会の外国語専門部会は二十七日、小学校で全国一律に英語を実施するよう事実上の必修化を求める審議報告をまとめた。報告では成績をつける教科としてではないが、五、六年で平均週一回の必修化を検討するよう要請した。三十一日の教育課程部会に報告する。
 現在、全国の96%を超える小学校で歌やゲームなど何らかの「英語活動」が導入されている現状を踏まえ、国際コミュニケーション能力養成の一環として充実を図った。今後、中教審の教育課程部会で国語など他教科との兼ね合いを審議。最終決定後、文科省では早ければ来年度にも学習指導要領の改定に臨む。
 審議報告では、高学年(五、六年)で「年間三十五単位時間(平均週一回)程度で共通の教育内容を設定するよう検討する必要がある」とした。ただ、児童を数値評定する「教科化」は「今後の課題とする」と慎重な表現にとどめ、まず「領域または総合学習で位置づける」とした。
 道徳や特別活動と同じ位置づけの「領域」の場合、指導要領に教育目標や内容を明示しつつも成績はつけない。「総合学習」なら指導要領で趣旨などを定め、教育内容は各校に任される。
 一方、審議報告では教員にも英語を幅広く課すよう要請。将来、小学教員を目指す学生が学ぶ大学の小学校教員養成課程に英語を導入するよう求めたほか、現職教員には研修プログラムを開発して実施するよう提言。さらに、指導者については、「学級担任とALT(外国語指導助手)、英語が堪能な人材とのチームティーチングが基本」と指摘した。
 文部科学省の調査では、小学校英語必修化について教員の過半数が消極的だった。発音指導に自信が持てない教員も相当数いるという。背景には、大学で英語の指導法を学んでこなかったことや、現職向けの英語研修が普及していない実情があるとみられている。
読売新聞と産経新聞は、今日の社説でも取り上げています。
どちらも、中教審の提言に批判的です。
ということは、残る中日新聞・毎日新聞・朝日新聞は「批判すべき内容ではない」と判断したのでしょうか?

◆読売新聞 3月29日付け社説
[小学校の英語]「必修化して『国語力』は大丈夫か」
 〈小学校5年生から、週1回程度の英語授業を「必修化」すべきだ〉。中央教育審議会の外国語専門部会が、報告書でそんな提言をした。
 現行の「総合的な学習の時間」の一部を利用するか、道徳や特別活動のような形で「英語活動」を新設するかして、年間35回程度の授業を確保する。国語、算数のような「教科」にはしない方針という。
 小学校への本格的な英語導入については賛否両論がある。一定の方向性が示されたのは今回が初めてだ。正式な答申が出れば、文部科学省は2006年度中の学習指導要領改訂に反映させる。4、5年後、全国一律に小学校で英語授業が始まる可能性がある。
 「なぜ小学校から英語が必要なのか」。専門部会の報告書は、そうした疑問の声に十分応えているだろうか。
 英語導入に反対、または消極的な立場の委員、有識者らの間には、「小学生には正しい日本語を教えることが先決だ」という主張が多くある。子供たちの読解力やディベート能力不足が指摘されている昨今、相当に説得力ある意見だ。
 報告書も「国語力は日本人の基盤であり、すべての教育活動を通じ重視する必要がある」と、率直に認める。
 その上で、英語と国語を同時に学ぶことを、他者や異文化とのコミュニケーション能力育成のための教育と位置づけ、両言語の積極的な結びつきで「相乗効果」を引き出す教育内容を検討すべきだ、と提言している。
 具体的な指導法の検討はこれからだ。現実に十分な効果が期待できると“国語重視派”を納得させられるようなものを示せるだろうか。
 学力低下が指摘される折、「他の主要教科を重視すべきだ」との声も多い。中教審自ら2月には、国語・算数・理科の授業時間増を提言している。
 小学校英語の「教科化」を見送って、「総合学習」などで対処する提言にしたのは、ただでさえ密な小学生の時間割に、さらに英語科まで割り込ませることが容易ではないからだ。
 「児童や教育現場の負担も大きい」。この懸念に報告書は、すでに全国の9割超の小学校で英語活動を実施しているなどの“実績”で答えようとした。しかし、現状は月1回、英語に親しむ程度のものだ。授業となれば人的、財政的な条件整備も必要になってくるだろう。
 文科省は、「報告書は議論の出発点」としている。答申の前には一般からの意見募集も行われる。最終決定まで、もっと国民的議論を深めるべきだ。
◆産経新聞 3月29日付け社説
小学校の英語必修 まず国語の基盤形成から
 中央教育審議会の外国語専門部会が小学校の五年から英語を必修化すべきだという報告書をまとめた。今後、教育課程部会で国語など他教科との兼ね合いを審議し、早ければ来年度にも学習指導要領の改定に臨むという。
 文部科学省の全国調査によると、公立小学校全体の93・6%が現在、英語活動を取り入れている。「総合学習」の時間を利用しているケースが中心だが、教育特区によって国語などを除いて一般の授業を英語で行っている自治体もある。英会話能力は将来的に就職その他に有利と考えるのか、小学校の英語教育必修化に賛成の保護者は66・8%にも上っている
 二十三日付本紙(東京版)インタビュー記事で、大津由紀雄慶応大学言語文化研究所教授が、本当に学ぶべき科目の時間を減らしてまで、小学生から英語を学ぶ必然性はなく、「この時期は母語(日本語)の基盤形成に時間を割くことの方が大切」と指摘しているのは耳を傾けるべき発言といえる。
 幼児期から小学校にかけては言語吸収能力が高く、国語の基礎が形成される時期である。この時期にしっかりとした国語力を身につけなくては、知を開き、情緒を涵養(かんよう)する人間力の形成が危うくなる。
 グローバル化の進展で英語の必要性は増しているが、その基本ができた後からでも遅くはあるまい。
 「話す・聞く」の英語活動では、その言語環境がなくなればすぐに忘れられるという。語学力の習得には「読む・書く」と併せて総合的に学ぶことが大事である。それには中学校からの英語教育の改善に工夫をすることの方がむしろ先決だ。
 そうでなくとも、ゆとり教育で少なくなっている小学校の授業時間数である。英語は恐らく総合学習の時間が活用されることになろう。
 だが、とりあえず何をしたらいいかがなかなか見えない総合学習の時間の一コマを英語で埋めるだけでいいのか、総合学習の時間の必要性を含め、その是非を熟考すべきである。
 国語はあらゆる心的活動の根源である。貴重な授業時間は少しでも多く国語に振り向け、子供たちが自ら教養を積み上げていける力を培うことを重視すべきではないのか。
以上、資料として保管しておきます。
自分の意見は、次のエントリーで書きます。
[PR]
by Hi-Zettaisha | 2006-03-29 23:52 | 教育・社会・科学