世の中のいろいろなことに対して、少しばかり主張してみます。


by Hi-Zettaisha
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文科省の検定内容への不満は?

前のエントリーの続きです

さて検定の内容ですが、仕方がないかなぁ、というのが私の感想です。
見解が対立する事柄について、中庸を目指した印象があります。
結果として“従軍慰安婦”について事実と異なる記述がされていたり、特定政治勢力のデモンストレーションに過ぎないVAWW-NETジャパンの「女性国際戦犯法廷」を取り上げたりと、不適当と思われる箇所がいくつもありますから、私としては大いに不満です。
私の感覚は、毎日新聞よりは産経新聞のスタンスに近いですね。
しかしこの辺りについては、未だに国民の共通認識が形成されていないのが現状ですから、仕方がないのかもしれません。
保守の側からも“反戦平和主義者”の側からも批判される中で、敢えて中庸を目指した。
その点をある程度は、評価すべきなのでしょう。



高校の授業は、教科書だけで行われるわけではありません。
歴史の流れを理解する上では、通州事件や尾崎秀実の暗躍等も書いてあると役に立つと思いますが、その辺りは副読本でカバーできます。
あとは教育委員会や、現場の先生の力量です。
私が高校生だった頃の世界史の教科書もかなり左傾していましたが、図説年表が教科書とはまた違った観点で書かれていたので、複眼的に学ぶことができました。
それでも長いこと、いわゆる“自虐史観”に半分浸かっていた訳ですが(汗)

実際に高校に通っていない世代、高校生の親でない社会人にとって、学校で使う教科書の内容を一端でも知ることができるのは、こういう機会だけです。
あとは、三浦朱門氏の教科書比較本を読むくらいですか。
教科書執筆陣の「傾向」が、相変わらずであることもわかりました。
特定の思想に基づいた記述、特定の外国に阿(おもね)った記述、そんなものは教科書には不要です。

特定の外国と言えば、早速反応があったようです。
これも彼らの仕事なんでしょうね。

◆産経新聞 3月30日12時23分
日本の教科書検定に韓国政府が抗議 竹島記述で撤回要求
 【ソウル=久保田るり子】竹島(韓国名・独島)を日本の領土と明確に記述するよう求めた文部科学省の2007年度高校教科書検定結果に対し、韓国外交通商省は30日、撤回を要求する声明を発表した。
 潘基文外交通商相は同日、聯合ニュースに対し、「韓国政府として、強く遺憾の意を表明し、こうしたことが起きないように求める。独島に関する政府の立場は明らかだ」と強調するとともに、30日、大島正太郎駐韓大使を呼び、抗議する意向を示した。
◆朝日新聞 3月30日12時13分
韓国「侵略を美化」と抗議 検定教科書の「竹島」表記で
 日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)について、05年度の教科書検定で高校教科書に「日本固有の領土」と明示するよう徹底されたことに対し、韓国外交通商省の報道官は30日、「日本政府が靖国神社参拝とともに歴史を隠蔽(いんぺい)、歪曲(わいきょく)、美化しようとしていることを示すものだ」と抗議する声明を出した。
 声明は「独島に対して日本政府が領有権を主張するのは、侵略戦争を美化して青少年に教えようとしていると考えざるを得ない」と批判。「不当で容認できない主張を直ちに撤回するよう求める」とした。
 教科書検定について、韓国メディアは「独島を日本の地と明記」(東亜日報1面)などと大々的に報じ、反発している。
◆中国情報局 3月30日11時10分
教科書検定:尖閣列島めぐり人民日報「主権に挑戦」
 日本の文部科学省が来春から使われる教科書の検定結果を発表したことを受けて、30日付の人民日報は「釣魚島(日本名:尖閣列島)に対する中国の主権に公然と挑戦するものだ」と題する記事を掲載した。
 人民日報は「釣魚島は古来より中国領だが、文科省は教科書検定で独島(日本名:竹島)とともに日本領であることを明確に表現するよう要求している」と説明。
 また「現代社会と政治経済の教科書を出版している16社のうち、釣魚島と独島などの領土問題についての記述を採用したのは13社で、前回の検定時と比べて2倍となった」と伝えている。(編集担当:菅原大輔・如月隼人)
中国は文句を付けているだけですが、韓国の行為は、日本の文教政策に対する立派な内政干渉です。
相互主義の立場から言えば、韓国の要求を飲んだ場合、日本政府は韓国の国定教科書の検定に参加する権利を得るわけですが、それを承知しているのでしょうか?
それに、「侵略を美化」するために「領有権を主張」とは、どういう論理なんでしょうか。
さっぱり判りません。
それにしても中国、「釣魚島は古来より中国領」とはよく言いますね。
海底探査で資源埋蔵の可能性が指摘されるまでは、尖閣諸島で日本人が生活しようと何も言わなかったくせに。

そして意外な方向からも反応が。
いや、別に意外という訳でもありませんか…。

◆琉球新報 3月30日9時30分
沖縄の基地負担記述 「日本全体の問題」提起も 高校教科書検定
 【東京】29日に検定結果が公表された各社の「現代社会」「政治・経済」の多くが、日本国憲法に基づく平和主義、安全保障問題と関連付けながら沖縄本島内の米軍基地配置図や航空写真などを使用し、沖縄の米軍基地負担を記述した。普天間飛行場移設問題など最近の動きも織り込みながら、沖縄の基地問題を日本全体の問題として考えるよう促すものもある。
 「現代社会」では、第一学習社が「沖縄の基地問題」の項目で1ページを使用。1995年の少女乱暴事件や普天間飛行場移設問題に触れながら「何よりも大切なことは、このことを沖縄だけの問題ととらえてはならないということである」と記述した。
 帝国書院は、2004年8月の沖国大米軍ヘリ墜落事故を、黒焦げとなった同大学本館の写真入りで記載。日米地位協定の規定のため、米兵による事件・事故は「捜査や調査がしにくいなどの問題も生じている」と指摘し「私たちは沖縄の歴史や現在の状況を自分のこととしてとらえ、あらためて『平和』の意味を考えていかなければいけません」と記述している。
 「政治・経済」では、清水書院がSACO(日米特別行動委員会)や普天間飛行場移設問題をめぐる動きを記述。在日米軍再編も取り上げ「アメリカは現在、軍の再編(トランスフォーメーション)をすすめており、日本の基地負担や在日米軍の配置などに影響が出ることも予想される」と記した。
◆同 3月30日9時47分
住民虐殺、2冊触れず 高校教科書・沖縄関係
 29日に検定結果が公表された各社の高校生用教科書「現代社会」「政治・経済」の多くが沖縄の基地負担について記述したことについて、県内の識者や学校関係者から評価する声が出た。一方で、基地負担の重さを強調し、米軍再編をスムーズに進めたいとの政府の意図が見えるとの指摘もあった。「日本史」では4冊中2冊で日本軍による住民虐殺などが記述されなかったことについて「実態を知らせていない」と批判の声も上がった。
 沖縄国際大学の石原昌家教授は米軍ヘリ墜落事故の記述について「沖縄の基地負担を強調することによって『基地負担の大きい沖縄の痛みを分かち合おう』という意識を全国的に高め、米軍再編に伴う基地移設をスムーズに進めようとする政府の意図が見える。沖国大1号館の壁は『基地負担の大きい沖縄』の象徴として選ばれたのだろう」と指摘した。
 さらに「集団自害」という表現について「『自害』は自発的に死を選んだというニュアンスになる。実際は軍の強制によって殺し合ったわけだから、『強制集団死』との表現を使うべきだ」と批判した。
 沖縄の歴史教科書作成に取り組む宜野湾高校の新城俊昭教諭は「基地問題について『沖縄だけの問題としてとらえてはならない』と記述した教科書もあり、日本全体の問題として高校生に考えてもらうことにつながる」と評価。「米軍再編の中で最新の動きを知ることは大切。新聞記事を引用するなど教師が補う工夫が必要になる」と説明した。
 日本史教科書について安仁屋政昭沖縄国際大学名誉教授は「日本軍による県民の壕追い出しや、朝鮮人の強制連行など沖縄戦についてよく研究した上で掲載している教科書もある」と評価する一方「それらに触れていない教科書は、沖縄戦を学ぶ上で大切な実態を伝えていない」と批判。また「沖縄戦の段階で既に県内の基地建設は始まっていたが、そのことについてはこれまで同様に触れられていない。基地の問題が大きく取り上げられる中で、歴史的経緯を知るために記述した方が良い」と話した。
◆沖縄タイムス 3月30日
沖縄戦の記述減/高校教科書
 文部科学省は二十九日、二○○七年度から使用される高校教科書の検定結果を公表した。地理歴史、公民では竹島と尖閣諸島の記述で、日本の領土であることが明確に分かるように政府見解に沿った記述を求めるなど、二十六カ所に検定意見が付いた。沖縄戦関連では、採択率約六割とされる山川出版社の「日本史B」で、前回〇二年の検定時に触れた「日本軍の島民に対する残虐行為」「集団自決」に関する記述を削除。住民被害に触れない教科書もあり、沖縄戦における旧日本軍の加害責任の記述が減る傾向があらためて浮き彫りになった。
 学習指導要領の範囲を超える「発展的内容」が全体に占める割合は理科4・3%、数学1・8%にとどまったものの、前回検定で「範囲外」として削除された理科総合Aの「加速度」などが全教科書に復活。ゆとり教育の転換で、内容を基礎基本に絞る「厳選」路線は緩和される傾向が定着した。
 学力低下批判を反映し、教科書のページ数は前回と比べ国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語の六教科すべてで増加。特に数学12・4%、理科8・3%と理数系の増え方が目立った。
 検定対象は主に高校一年用。新学習指導要領に基づく二回目の検定で、申請された三百六点すべての教科書が合格した。
 地理歴史、公民では世界史、倫理を除くほとんどの教科書が竹島、尖閣諸島について記述。四十カ所ある記述のうち、半数を超える二十六カ所に検定意見が付いた。
 「韓国との間で交渉中」とした竹島に関する記述は「わが国の領土であることが理解し難い」とされ、「島根県に属し、韓国も領有権を主張している」に修正された。
 前回は同じ記述で認められていたが、文科省は「今回は竹島、尖閣諸島の記述が増えており、より正確な記述を求める傾向にある。検定意見を付す基準は変わらない」と説明している。
 また、尖閣諸島は「中国が権利を主張しているが、政府見解に従ってわが国が占有していることを説明する必要がある」(文科省)として、竹島と同様の領土問題とした記述に「同列に扱っており理解し難い」と修正を求める意見も付いた。
[ことば]
 教科書検定 民間の出版社が編集した原稿段階の教科書(申請本)を、文部科学省が学校で使う教科書として適切かどうか審査する制度。学校教育法に規定がある。学習指導要領に則しているか、範囲や表現は適切か、などを教科用図書検定調査審議会に諮って審査する。出版社は文科省の検定意見に沿って内容を修正、合格した教科書は市町村教育委員会などの採択を経て、翌年春から使われる。検定対象の学校種や学年は毎年異なり、各教科書の検定はおおむね4年ごとに行われる。
 発展的内容 学習指導要領の範囲を超える内容。マークなどを付けて教科書の本文と区別し、すべての児童生徒が一律に学ぶ必要がないことを明記する必要がある。2004年度に使用開始の高校用教科書から認められた。記述量は小中が全体の1割以下、高校は2割以下が目安。文部科学省は従来、学習指導要領の範囲を超える記述を認めなかったが、内容を削減した現行指導要領が学力低下につながるとの批判を受け、03年に指導要領を「最低基準」として部分改定。教科書に発展的内容の記述を認めた。
     ◇     ◇     ◇     
消えた「軍の残虐行為」/「自決強要」も自主削除
 旧日本軍による加害の記述が消えた―。二十九日公表された高校歴史教科書の検定結果。全国で採択率約六割の最大手、山川出版社が日本史教科書の沖縄戦記述から「日本軍の残虐行為」「集団自決の強要」の部分を自主的に削除したことを、県内の研究者は「沖縄戦の実相を消し去る動きだ」と指摘。出版関係者には「最大手の記述変更が他社に波及する」との見方もある。
 同社は来年度から使われる教科書から「日本軍の島民に対する残虐行為・集団自決の強要などが生じた」との記述を削除した。
 さらに、一般住民への被害、学生の動員、ひめゆり学徒隊などの記述がなくなった。新しい教科書は、「住民をまき込んでの激しい地上戦となり」と大幅に簡略された。
 戦死者の数についても、旧教科書は「約六十万人の沖縄県民の五分の一に当たる十二万人が犠牲」と記述したが、新教科書は「一般県民も十万人以上が戦没した」と書き換えた。
 高校日本史の二〇〇六年四月の採択率で山川出版社の教科書は全体(約五十七万部)の約六割(約三十三万部)を占めるといわれる。出版関係者は「影響力は圧倒的。山川が変えると、他の出版社も追随する可能性がある」と説明する。
 「家永裁判」支援にかかわった鈴木龍治沖縄平和ネットワーク共同代表は今回の“変化”について、「沖縄戦を殉国美談としてとらえる勢力の圧力がある」と指摘する。具体的には、自由主義史観研究会が昨年、「集団自決は軍命」との記述を教科書から削除するよう求める決議をしたことを挙げた。
 安仁屋政昭沖縄国際大学名誉教授は「沖縄戦の内実、本質に触れる記述が年々削られていく現場教師が教科書にない部分を補う工夫や努力が重要になる」と指摘した。
 高嶋伸欣琉球大学教授は「削除された記述は沖縄戦の大事な特色であり、見過ごせない。自主規制だとすればなおさらだ」と批判した。

琉球新報、沖縄タイムス。
同じような論調でありながら沖縄県内のシェアを二分し、他を圧倒する地元紙ですが、他の地方紙と同様に県民の意見から遊離し、特定勢力に傾斜した論調が見られます。
「基地負担の重さを強調し、米軍再編をスムーズに進めたいとの政府の意図が見える」。
米軍再編は悪ですか? 基地負担の重さを強調してはいけないのですか?
集団自決は軍の直接命令だったのですか?
朝鮮・韓国にシンパシーを感じているようですが、竹島に対する韓国の領有権は正当なのですか?
尖閣諸島に対する中国の態度は正しいのですか?
高嶋伸欣氏と言えば、扶桑社の中学用歴史教科書の白表紙本を違法入手した方ですね。
“家永チルドレン”の一人と言ってもいいでしょう。
その「家永裁判」は「教科書検定制度そのものが憲法違反だ! 教科書は好き勝手に書いていいのだ」という主張だったのですが、その裁判を支えた人たちが『新しい歴史教科書』を合格させるな、採択させるなと運動したのは大いなる矛盾です。

「沖縄は国内唯一の地上戦」と良く言われます。
しかし住民を巻き込んだ地上戦はサイパンでも南樺太でもありましたし、国内戦と言えば硫黄島も占守島も国内です。住民を完全に避難させたのが沖縄との違いです。
沖縄戦をあまりに強調し過ぎ、また「それゆえに我々には発言権がある」という言い方をすることは、独善を感じさせ、沖縄県民に対する反感を育てることになりかねません。
いや、既に育てているのかもしれません。
両紙と異なる意見を代表する地元紙が求められます。

おまけのニュース。
◆日刊スポーツ 3月30日10時29分(エキサイトニュース)
ヨン様、来春から高校教科書に登場
 来春から使われる高校教科書に韓国俳優ぺ・ヨンジュン(33)が登場することが29日、分かった。文部科学省が検定結果を公表。地理歴史(地理A)の一部教科書に日韓文化交流の象徴として、04年11月の来日時の写真が掲載され、交流の大切さを考えさせる教材になる。
【中略】
 韓流ブームを巻き起こしたヨン様が、国際交流の教材になる。07年度から高校で使用される地理歴史のある教科書の一項目「韓国の生活・文化と日本」の冒頭に、04年11月の来日時の写真が掲載されることになった。成田空港史上最多の出迎え数となった約3500人もの歓迎を受けるシーンが、日韓交流の深まりを端的に表現していると判断された。
【中略】
 同教科書はこの項目の中で「進む文化交流」という見出しを掲げ、両国の現状を記述。韓国については「90年代末の日韓共同宣言で、日本映画の上映を解禁するなどの対日文化開放政策が次々に打ち出された」、日本については「ハングルを学ぶ人が増えたり、修学旅行で韓国訪問して親善の役割を果たす高校生が多くなったりしている。音楽家や芸術家などの交流や、02年サッカーW杯共催などのスポーツ交流もさかんになった」などと紹介している。
地理の教科書に“ヨン様”写真、ですか…。
確かにマスコミ主導とは言え「韓流ブーム」はありましたし、韓国との文化交流事業も増えました。
でも韓国側が、竹島問題を理由に一方的に交流事業を打ち切ったり、日本国旗に対して侮辱的な扱いをしたり、中学生の反日絵画展を駅で開いたりしたことも書いておかないと、片手落ちのような気がします。

【3月31日 追記】
韓国・中央日報の記事が、彩庵さんのブログ↓で取り上げられていました。
参考になるので、リンクしておきます。
◆『日々思ふこと』の3月30日のエントリー
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by Hi-Zettaisha | 2006-03-30 23:42 | 教育・社会・科学