世の中のいろいろなことに対して、少しばかり主張してみます。


by Hi-Zettaisha
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中国に物を言えず、尖閣諸島に無関心な沖縄マスコミと政治家

尖閣諸島の全ての島々に琉球名があり、尖閣諸島が「琉球」の一部であるのが明らかであることを、前のエントリーで書きました。
日本本土とは別に独立国としての歴史を持ち、本土の人とは違うという「沖縄人(うちなんちゅ)意識」の強い人が多い沖縄県民ですが、こと尖閣諸島に対してはそれほどの意識を持っていないような印象を受けます。
言い換えれば、歴史的に「琉球」の一部であり、現在の県土であるはずの尖閣諸島に無関心であるように思えます。
おそらく、沖縄の地元マスコミの報道や、沖縄の政治家の発言からそう感じるのでしょう。
逆に本土の人の方が、中国・台湾との係争地として、強く意識しているような気さえします。



これと同じような本土と沖縄との意識差を感じたのが、その尖閣諸島から北東に伸びる東シナ海の大陸棚、ガス田を巡る中国(中華人民共和国:中国共産党政権)との対立が先鋭化した先月の、沖縄の地元マスコミの報道内容です。
中国に対して厳しい視線を送る、産経新聞の報道量と比べるとかなり少なく、しかも中国に対してかなり“優しく”映ります。
社説で見ても↓
◆産経新聞 3月8日社説「【主張】ガス田協議 中国の分断策を警戒せよ
 日本側が前回協議で示した中間線の両側を対象海域とする共同開発案は、両国にとって公平なものであり、今後も譲るべきではない
【中略】
 中国は東シナ海を平和の海にしようとしているというより、係争の海にしようとしているのではないか。中間線付近の海域に軍艦が出動し、日本の防空識別圏には中国機が侵入して自衛隊の電子情報を収集している。「白樺」ガス田では試運転が始まり、月内にも生産を開始する予定だ。
【中略】
 中国の既成事実化を許さないためには、日本も海上保安庁や防衛庁などが協力し、万全の体制で試掘が行えるよう準備を急ぐべきである。
◆同上 3月12日社説「【主張】尖閣諸島 実効支配の強化が必要だ
 東シナ海のガス田問題で、中国外務省は「釣魚島(日本名・尖閣諸島)は中国固有の領土だ」(秦剛報道官)として、尖閣諸島近辺を共同開発の対象海域に含めた新提案を正当化した。尖閣諸島の領有化を狙う中国がいよいよ「衣の下の鎧(よろい)」を見せたといえる。
【中略】
 政府は昨年、尖閣諸島の魚釣島に日本の政治団体が建てた灯台を直接所有・管理し、海図に記載した。さらに、ヘリポートを建設するなど実効支配の強化策を検討すべきであろう。
【中略】
 政府は尖閣諸島がまぎれもない日本の領土であることを、改めて明確に内外に示すべきである。
これに対して
◆琉球新報 3月12日社説「東シナ海ガス田・冷静に妥協点を探るべきだ
 だが、譲るべきところは譲るという互譲の精神や冷静さを失えば、問題はこじれるばかりだ。双方にメリットをもたらす方策を探る努力を、両国は放棄すべきでない。ここは冷静になって問題解決に取り組んでもらいたい
【中略】
 急成長を遂げる中国は、エネルギー需要が今後も急増するのは確実である。開発の権益は容易には手放さないだろう。だが将来の日中経済交流の進展を見据え、妥協点を見いだすべく大国の度量を期待したい。
◆沖縄タイムス 3月11日社説「【日中ガス田協議】東シナ海を「協力の海」に
 この問題には、小泉純一郎首相の靖国神社参拝や歴史問題が重い“足かせ”となっているのは否めない。
 中国政府には「靖国参拝反対」という国内の対日世論を背景に、日本側に譲歩しない厳しい姿勢もうかがえるからだ。
【中略】
 台湾も領有権を主張している複雑な地域、海域であるだけに、問題解決への道は険しいと言わざるを得ない。
 その上、靖国参拝問題なども絡み中国との間であつれきを生じさせることが得策でないのは言うまでもない。
 米国は、中国の軍事的台頭が著しいとして、警戒感を強めている。
 しかし、日本まで米国と一緒に中国を過度に敵視するような構図をつくることは好ましくない。
【中略】
 むしろ、日本は米中の緊張感を解きほぐし、中国と米国との橋渡し役を担うべきだ。
 尖閣諸島の領有権やガス田開発をめぐる日中間の争いは、こうした多角外交の中から解決策を見出し、東シナ海を「協力の海」に変えていくべきではないか。
この微温的で、中身の少ない社説は何でしょうか。
中国が、日本の国益を損ねる具体的な行動をしているために「軋轢が生じ」ているのにもかかわらず、「双方譲って日中仲良く」とは。
特に沖縄タイムスの社説は、いったいどこから見た視点なのか、さっぱり判りません。
日本と中国の国益が衝突している問題で、どうして「中国と米国との橋渡し役を担うべき」なんでしょう?
少なくとも東シナ海の日本の国益に、アメリカは関係していません。
「中国の立場」を慮(おもいばか)って、心配しているのでしょうか。

3月の始めからの各社の記事を、キーワード「尖閣諸島」で検索してみても、違いは一目瞭然です。
地元、八重山毎日新聞は該当記事0件
琉球新報は先の社説を除くと、以下の2件のみ
◆3月31日社説「高校教科書検定・実態を教えるのが大事だ
◆4月5日「雪松さん、初の海保女性次長に
いずれも直接、尖閣諸島の領有権について書かれた記事ではなく、社の主張はありません。
実質、積極的な意味で尖閣諸島に触れたのは、先の社説の1件のみと言っていいでしょう。
沖縄タイムスはと言えば、数は多いものの殆どは共同通信社の配信記事であり、数少ない自社記事で尖閣諸島に触れたのは、先の社説の1件のみ。
自分の県の土地である尖閣諸島に対して、何と冷淡で、無関心なのでしょうか。

沖縄の政治家、そして“市民運動家”も同様です。
彼らは米軍基地問題や自衛隊の問題、そして改憲論議には過剰なくらい反応します。
その一方、一昨年秋の中国海軍潜水艦が八重山諸島で領海侵犯(石垣島と多良間島間の間を通過)した際は、「放射能漏れが心配される原子力推進の軍艦が、生活の場に侵入した」にもかかわらず、完全に沈黙しました。
今回も同じく、彼らが中国に対して反発の声を上げることは、全くありませんでした
日本政府に対しては沖縄県の負担軽減を強く主張し、沖縄県の利益を全面に押し出すのにもかかわらず、中国政府に対しては(かつての日本政府以上に)弱腰のように映ります。
琉球王国時代に郷愁を持つあまり、柵封体制下の宗主国・中国には甘いのでしょうか?
それとも朝鮮半島の国と同じく、「事大主義」(強い方に付く)の考え方を持っているのでしょうか。

そんなマスコミや政治家より、一般人の方がしっかりしています。
沖縄タイムスの朝刊、オピニオン面より引用します(ホームページ上から検索可能)。
◆3月16日
[わたしの主張あなたの意見]/ベンチャーの奮闘に未来が/仲村直樹=34歳

 三人の社員しかいないベンチャー企業が、家庭内ごみから石油をつくり出すとの内容の番組を見た。物を生み出そうとする情熱と技術力は日本に根付き、決して衰えを見せない。見ていて頼もしく感じた。ちなみに本県でも、廃油をバスの燃料として開発している企業があることを記しておきたい。
 ともあれ、人口の急激な伸びにより、限りある化石燃料の争奪戦は、日中のガス田協議を見ても明らかであり、激しさを増している。中国は、尖閣諸島周辺地域を含めた共同開発を提案、ガス田開発の既成事実を図ろうとしている。日本はそれに乗る必要はなく、固有領土の正当性を主張しつつ、交渉に当たるべきだ。
 その一方で、技術力に投資を図り、ベンチャー企業を育て、化石燃料に頼らない社会を目指すことも考えなければならない。環境悪化が著しい。技術、環境で世界をリードしようではないか。
 ベンチャー企業の奮闘は日本の確かな未来。エネルギー問題解決の糸口はそこに見いだせるだろう。(宜野湾市)
◆3月17日
[論壇]/金城宏幸/尖閣資源は沖縄の財産/中国の天然ガス田開発問題

 八日の新聞各紙は、前日終了した東シナ海の天然ガス田開発をめぐる日中両政府の第四回局長級協議で、中国側が新たに尖閣諸島周辺海域での天然ガス田の共同開発を提案した、と報じた。
 現在続けられている協議は、日中中間線をまたいでのガス田共同開発が議題である。中国側が持ち出した新提案は、外務省にとっては、予想外のことであったようだ。同省は対応に追われた。九日の報道も尖閣問題だった。十日になって、中国側の提案には尖閣諸島とその周辺十二カイリ(二二・二二二キロ)の領海は含まれていない、と報じた。ところが、新聞に載った共同開発海域は、日中中間線を越えて尖閣諸島に限りなく近い。領海の外かもしれないが、尖閣諸島に近いことは確かだ。
 尖閣諸島は石垣島から約百七十キロの東シナ海にある。日本の排他的経済水域(EEZ・石垣島の海岸線から約三百七十キロ)の中にある。紛れもなく、日本の領土である。
 国民は、尖閣諸島のことを知らない。日本地図を子細に見ないと、その位置を確かめることもできない。尖閣諸島とは、そのような存在である。
 私は、インターネットで同諸島関連資料を検索し、参考になるものには、目を通した。最も興味を引いたのは、国連・アジア極東経済委員会(ECAFE)が一九六九年五月に公刊した「東支那海海底の地質構造と、海水に見られるある種の特徴に就いて」と題する
報告書であった。報告書の中に「台湾と日本との間に横たわる浅海底は将来一つの世界的な産油地域となるであろうと期待される」という文章がある。国連が現地調査し、作成した報告書である。後に、私はそれのコピーを入手した。
 尖閣諸島海底資源開発が自立経済への道である、と私は書いた(本紙二〇〇三年五月九日付)。
 先願権(鉱業権法でいう権利ではない。試掘権を得るための出願権だと思えばよい)を持つ県人が試掘権の申請書を経済産業省(沖縄総合事務局)に提出する。登録免許税(一千万円)を納付すれば、書類は受理される。
 試掘権は二、三カ月で認可されるという。認可後二年以内に採掘に着手しなければならないが、着手できるかどうかは、政府の政治的判断による。しかし、状況がどうであろうと、試掘権に影響はない。
 試掘権を取得した県人・企業は、沖縄県、自治体、民間企業、県人に出資を仰ぎ、開発企業となる第三セクター「東シナ海資源開発株式会社(仮称)」の設立に尽力する。
 沖縄側の動きに日本企業、外国企業は関心を示すだろう。当然、事業参加への申し込みもくるだろう。県外企業の事業参加は歓迎すべきだ。尖閣諸島周辺の海底資源は沖縄の財産である。それを活用することが、沖縄が自立する確かな道だと思う。(那覇市)
どうしてこういう意見が、沖縄県の政治家やマスコミから聞こえてこないのでしょうか?

いや、沖縄県に限ったことではないのかも知れません。
韓国が日本の領土、対馬に対する領有権の主張を明確にした、あの馬山市の“対馬島の日”制定の際にも、韓国を非難することなく「韓流」を嬉々として取り上げている、対馬の属する長崎県の長崎新聞の例もありました。
中日新聞(東京新聞)を始め、共同通信社の配信を受ける地方紙やブロック紙の殆どが同じ傾向ですから、これは日本のマスコミ全てに言える事だと思います。
ある種の「病気」ですね。
病気は、治療しなければなりません。国民の手で。
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by Hi-Zettaisha | 2006-04-11 23:37 | 政治・軍事・外交