世の中のいろいろなことに対して、少しばかり主張してみます。


by Hi-Zettaisha
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28

2006年 02月 18日 ( 1 )

あの戦争を「大東亜戦争」と呼ぶ根拠、これを書きます。
戦争開始後、日本政府が「この戦争を“大東亜戦争”と命名する」と公式に宣言したからです。
戦争当時の日本国民(従軍した人もそうでない人も)や、日本軍に占領された地域の人々にとって、戦争の名前は「大東亜戦争」でした。
交戦相手国の人々も、「日本政府が“大東亜戦争”と呼ぶ戦争」を戦っているという認識は持っていました。
国の立場に応じた呼び名はそれぞれありますが、戦争当事国の日本から見た戦争は「大東亜戦争」なのです。
以上です。

これでは、説明が簡単に過ぎますかね?
それでは補足しましょう。
そもそも、どうして「大東亜戦争」と呼んではいけないんでしょうか?

「GHQに禁止された」から?
それでは、日本人から見た合理的な理由にはなりません。

戦争を「力と力のぶつかり合い」と捉えるヨーロッパと違い、アメリカは戦争に「善と悪」という考え方を持ち込みます。
もちろんアメリカが常に善であり、敵は常に悪なのです。
そして「自分の側に正当性がある」と思い込む(ある種の「宗教的な使命感」を持つ)には、敵国に大義があっては都合が悪くなります。
GHQは「日本の戦争に“大東亜共栄圏”という(例え名目だけだったとしても)大義があった」と認めたくなかったから、それを想起させる「大東亜戦争」という用語を禁じたのでしょう。

それとも、左翼活動家の皆さんが言うように「“大東亜共栄圏”の正当化につながる」から?

先に述べたように、実際の動機や目的はどうあれ、日本政府は戦争目的として「大東亜共栄圏」を掲げました。
わざわざ「大東亜新秩序建設を目的とする戦争なることを意味するものにして戦争地域を主として大東亜のみに限定する意味にあらず」とまで言っています。
戦争目的の是非はともかく、「大東亜」という言葉には戦争目的が込められていました。
戦争の特徴を如実に示す点で、「大東亜戦争」は最適な言葉ではないでしょうか。

一方の「太平洋戦争」はどうでしょう?
現在でも新聞・テレビ等の“公式な空間”では「太平洋戦争」と呼ばれていますが、これは間違いなく「アメリカの視点」から見た言葉です。
「朝鮮戦争」「ベトナム戦争」「イラク戦争」と同じです。
これらの言葉に「相手側の視点」はありません。あくまでも「アメリカの視点」です。
イラクのサダム元大統領から見れば、イラク戦争は「祖国防衛戦争」でしょう。
ベトナム戦争にしても、南ベトナムから見たら「南北戦争」、北ベトナムから見たら「祖国統一戦争」ですし。

日米両軍が戦った主戦場は太平洋戦域。これは間違いありません。
しかし日本が相手にしていたのは、アメリカだけではありません。
イギリスとはマダガスカルからセイロン、オーストラリアに至るインド洋で戦っています。
それまで宣戦布告無しにずるずる続いていた日華間の戦争(事変)も、蒋介石の中華民国政府が宣戦布告したことで正式に国際法上の「戦争」となり、日本と米英華蘭(ABCD包囲網、ですね)の戦争となりました。
何より、中国大陸からインドシナ半島の国々は、太平洋に面していません。
対英華蘭の戦いを、「太平洋戦争」ではイメージできないのです。

「独立戦争」にせよ「解放戦争」にせよ、戦争の名前に戦争目的を表す言葉が使われるのは自然なことです。
それは必ずしも、「戦争目的を是認する」ということにはつながりません。
「“大東亜共栄圏”の思想を認めない」からと言って、「“大東亜戦争”という言葉を使うことは悪だ」とはならないのです。
それはただの言葉狩りであり、唾棄すべき行為なのですから。

おまけです。
インフォシークのテキスト翻訳を使ってみました。
【和】「大東亜戦争」→【英】“Greater East Asia War”→【和】「より大きな東アジア(の)戦争」
【和】「太平洋戦争」→【英】“Pacific War”→【和】「太平洋戦争」
「東アジアを中心にして、範囲を広げた戦争」で、いいのではないでしょうか。
[PR]
by Hi-Zettaisha | 2006-02-18 17:15 | 歴史・伝統・文化